2009年02月28日

芥川賞受賞作「ポトスライムの舟」を読んで

第140回芥川賞の受賞作・津村記久子の「ポトスライムの舟」を読んだ。工場のラインで働きながら友人が経営するカフェで給仕のパートやパソコンの講師などで生計を維持し、つつましく生きている盛りを過ぎた独身女性の物語である。
勤務している工場の掲示板の「世界一周旅行」のポスターが目にとまる。費用が彼女の年収と同等の163万円と気づくところに、皮肉と自嘲と批評が込められている。だが、パプアニューギニアでアウトリガーカヌーに乗れることに魅力を感じ、この旅行代金を貯める決心をするのだが、そこに離婚前の子連れの友だちが転がりこんでくる。
主人公のナガセ(長瀬由紀子)と友人のヨシカ、そよ乃、りつ子や工場のラインリーダーの岡田さん達が、その時々のささやかな縁によって揺れ動く心を淡々と描いている。至近距離しか見えない女たちのやるせない希望の匂いも伝わってくるが、ワーキングプアたちの必死さ切実さを関西を舞台にすることにより、奇妙な味のおかしみと明るさに変えている。

芥川賞選評では誉めることの少ない石原慎太郎氏が賛辞に近い表現をしているが、「…、他の作品の酷さに、相対的に繰り上げての当選ということにした。」というコメントも忘れていない。評価は分かれるところだと思う。

posted by tontonton at 18:34 | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月22日

白木農園の麦踏


麦踏2009.2.22-1.jpg今日2月22日は白木農園で麦踏をした。あいにくの曇天で風も冷たく寒い朝にもかかわらず、19人が集まり午前9時から作業を開始した。小麦は昨年12月14日に播種し、10pあまりに成長していた。今日はその麦踏と小麦を鹿の食害から守るため、侵入を防ぐ装置を取り付けることになったいた。
麦踏と鹿の侵入防御装置作成の2班に分かれて作業を進める。鹿の防御装置はナイロン袋(買い物袋)の下に切り込みを入れそれをロープに固定して作る。ネットを張れば良いのだが、費用をかけたくないためOさんから提案のあったこの方法で実施することになった。鹿の防御装置を作る班は、動かないで仕事をするため寒い風をまともに受け、ブルーシートで風よけを作らないと作業できないほどの寒さだった。また、手袋をしていてはこの作業が難しいため、凍える寒さのなか素手で作業をした。
休憩時に出された缶コーヒーやペットボトルのお茶の温かさが、なんとありがたかったことか。今日は午後から降雨の予報だったが11時半にはすべての作業が完了し解散した。今ブログを書いている3時過ぎ、本格的な雨になっている。


畑をめぐる鹿よけ            帰途に見た寒空を飛ぶハングライダー

麦踏2009.2.22-3-1.jpg麦踏2009.2.22-5.jpg
posted by tontonton at 15:24 | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

危機一髪

今朝10時半過ぎ、豊栄に向い白木街道を走っていた。晴れ渡って天気は良かったが、風は冷たく少し強く吹いていた。車はスムーズに流れ、私の前はワゴン車が1台走っているだけで見通しも良かった。
ゆったり走っていた時、左前方の看板が風で突然揺れ始めたのが眼に入った。コンクリートの塀から伸びている鉄パイプの先にトタン製の縦長の看板が取り付けてある。鉄パイプはコンクリートの境目で揺れ、縦長のトタン看板は鉄パイプとは逆方向に揺れている。まるでスローモーションの映像でも見ているような感じだった。
前方を走るワゴン車もこの光景が眼に入ったのだろう。急停車した。続いて私もブレーキを踏む。後続車もいたが追突することもなく停車していた。それを見定めたように看板と鉄パイプがゆっくりと車道に倒れてきた。看板の落下した場所は前のワゴン車から1メートルもなかった。
激しい音を聞きつけたのだろう、倉庫のような建物から男がゆっくり出てきた。その男は何も言わず、停車している車を振り返ることもなく、鉄パイプと看板を塀の中に持ち去った。塀の中には大きなスピーカーを屋根に載せ、日の丸の国旗が描かれている真っ黒な車が眼にとまった。
数秒違えば、前のワゴン車か私の車にその鉄パイプと看板は落ちてきたに違いない。事故にならなくて良かったのだが…。

posted by tontonton at 20:03 | TrackBack(0) | 豊栄日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月15日

みそ作り教室に参加


miso2009.2-1.jpgmiso2009.2-2.jpg





今日は白木農園の「みそ作り教室」が開催され参加した。この教室は白木農園のイベントの中でも人気が高く、開始の午前9時には30名数名の参加者が集っていた。
昨年までは、数名の会員の方たちの好意で大豆を洗って水につけておき、参加者は手ぶらで来ていたのだが、今年からは大豆を事前に配布し各人が500gの大豆を良く洗い2日間水につけたものを持参することになった。
これだと一部の人たちだけに負担をかけることがなくなる。何故もっと早く思いつかなかったのだろう。次年度からはこの方法を採用することになると思う。
大豆はもちろん白木農園で私たちが育てたものである。自分達で作った大豆100%を使って、味噌を作るのだから、こんなに安全なことはない。合わせこうじも国内産の小麦を使ったものを特注したものだから安心できる。

今年から講師は新しい先生に変わった。その講師の丁寧な説明の後、さっそく味噌作りに取り掛かる。
昨年から大豆を煮るのではなく蒸す方法に変わった。その蒸しあがった大豆に、大豆(500g)と同じ量の湯ざまし(500ml)を加え、ポテトマッシャーで潰してゆく。その後は例年と変わらず、塩入り合わせこうじを入れ、良く混ぜ合わせ野球ボールの大きさに丸めて、容器の中に空気を抜きながら押し込んでゆく。35度の焼酎を霧吹きで吹き滅菌しラップをぴったりかけてビニールの袋に入れた塩を乗せ蓋をする。これで約4sのみそができるのだが、8台のガステーブルだから30数名分のみそを作るには4回転しなければならない。
楽しい会話に包まれながら協力し合えば、それほど長い時間とは感じない。12時過ぎにはすべての参加者のみそが出来上がった。
煮ることも蒸すこともそんなに大きな差はないと思っていたのだが、昨年出来上がったみそはとても美味しく大好評だった。
今日作った味噌も早ければ7月頃には食べられるよになる。


miso2009.2-3.jpgmiso2009.2-4.jpg
posted by tontonton at 21:52 | TrackBack(0) | 白木農園 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月14日

バレンタイン・チョコレート


バレンタインチョコ2009.jpg今日2月14日、兵庫にいる孫娘と娘からチョコレートが届いた。小学校6年生で、幼稚園の頃から贈ってくれているので、もう10年ちかくなるだろう。私にとっては何より嬉しい贈り物だ。 
このバレンタイン・チョコレートのキャンペーンが始まって半世紀以上が過ぎているが、チョコレートがこの時期に年間の約半数に上る売上をするというのだから凄い。
また、3月にはホワイト・デーなるものを考案した商魂の逞しさは見上げたものだ。バレンタインのチョコレートの売り上げが500億と言われているから、ホワイト・デーも含めると1000億以上にはなるだろう。この不景気の世の中で小さくはない。
ところで、若い女性が「好きな人がいても告白できない」ことを手助けしようと始まったこのキャンペーン、今は逆に若い男性のほうに必要になったのでは、と思ったりするのだが…。
孫娘に刺激されたかのように、数年前から妻からも机の上にそっと置かれるようになった。今年も…。

posted by tontonton at 18:49 | TrackBack(0) | 高陽日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月13日

大人気ない小泉純一郎元首相の発言

12日に開かれた「郵政民営化を堅持し推進する集い」での小泉純一郎元首相の発言が大きく報道された。

わたしは最近の麻生太郎首相の発言について、怒るというよりも笑っちゃうくらい、ただただあきれているところだ。
執行部から「後ろから鉄砲撃つな」と押さえ込みにかかるが、最近の状況は、首相が前から、これから戦おうという人に鉄砲を撃っているんじゃないか。
わたしについても、(首相が)常識の通じない男だとかね、奇人変人とか言っているようだが、わたしは自分では常識をわきまえている普通の人だと思っている。
定額給付金についても、首相が「さもしい」と、また「自分はもらわない」と、「いやそんなことは言ってない」とか、いろいろ言っているが、この問題についても、わたしは本当に、3分の2を使ってでも成立させなきゃならない法案だとは思ってないんです。
もうわたしは引退表明してますけどね、あんまり多くのことは言いませんけども、「あの時賛成したが、実はそうではなかったんだ」とは言いたくないから、定額給付金についてはもっと参院の意見を聞いて調整して、妥当な結論を出してほしいなと思っている。


首相と元首相双方の発言は国のトップにいる者の発言ではない。麻生総理の毎度のぶれる発言にも呆れるが、小泉発言も多くの国民が情けない思いで聞いたことだろう。聞いている国民が「ただただあきれる」ばかりである。誰が聞いても「言われたから、言い返した」という子供の喧嘩としか受け取れない。国民の殆どの人が恥ずかしいと思っているに違いない。
ここまで発言するのだから「引退声明」を撤回して再登板もあるのではないかと、一部の記者たちは走ったとも書かれたネットを見た。
引退を決意した政治家は古巣を濁さないで去るべきである。今回の発言で小泉元首相はその功績に自分で泥をかけてしまった。
外国には報道してほしくない最低のニュースである。

posted by tontonton at 16:50 | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月12日

寒のかき餅(こごりもち)つき


こごりもち7.jpgこごりもち1.jpg





昨日は、白木農園恒例のイベント、かき餅つきに参加した。
このイベントを開催するにあたって、数名の世話役の人たちが、前もってもち米や黒大豆をすべて洗って用意してくれている。
米をとぐといっても、2斗の米だから大変な事である。この時期の水の冷たさを思うと、米をとぐときの凍えるような冷たさも想像がつく。陰で支えてくれる人たちがいるからできることだといつも感謝している。
もち米を蒸すところから取り掛かり、木臼と餅つき機の両方でついてゆく。かき餅を8臼、丸餅を2臼、合計10臼。2年ほど前に考案された「90センチの長さに切断した雨樋」に、つきたてのかき餅を入れ、形を整え、固まるのを待つ。この新兵器が今年も活躍し、作業もスムースに進み昼前にはすべてのお餅ができあがる。
「つきたての餅」を全員で試食した。今回は白木農園で栽培した黒小豆を使って善哉をつくり、つきたての餅を2個ずつ入れ、また、まだ暖かさの残る柔らかなお餅にたっぷりの大根おろしをかけて食べた。会員から提供のあった2種のたくあんとカレー味の漬物などが、名脇役ぶりを発揮し美味しさに彩りを添えてくれた。
帰りには、切断して袋詰めされたかき餅と丸餅数個が参加者のお土産となる。
最近では、かき餅をつく家庭は少なくなった。私が子供の頃は、各家庭では寒にはかき餅をついていた。今日は黒豆を入れたが、その他に、ヨモギや食紅などを入れ砂糖で甘みも加え、薄緑色やピンクの美しい色のかき餅を作っていた。そのかき餅を火鉢に網をのせ焼きながら食べたことが思い出される。


こごりもち6.jpgこごりもち3.jpg
posted by tontonton at 16:50 | TrackBack(0) | 白木農園 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月08日

老婦人とカメラ

夕方近くになってウオーキングに近くの運動公園に出かけた。この運動公園には両脇に緑地を抱えた側道が周囲を廻らしている。早春とはいえ、まだ冬景色の運動公園の木々はすっかり葉を落としたまま、なにも遮るもののなくなった太陽が、思う存分グラウンドの隅々にまで光を解き放っていた。低木の常緑樹たちはその光を遮らないように遠慮がちな姿勢でいる。
この側道を一周するのに約5分、数回廻ってもあまり多くない人たちとは出会わない。ウオーキングする人は結構いるのだが、何故か殆どの人が左回りなのでめったに出会うことはない。ランニングしてる人が時々追い越してゆく。ただひたすら歩くばかりの人や数人でお喋りをしながらゆっくり歩いている人。若い人はあまり見かけず熟年が多い。
3周目に差し掛かったころ、老婦人がキャリーカートをゆっくり押しながら歩いているところに出会った。傘寿を感じさせる年齢である。キャリーカートは杖の代わりだと思っていた。ゆっくり歩いていたその婦人は立ち止まりキャリーカートに付いているバッグの蓋を開け、中から一眼レフのカメラを取り出し、葉を落とした大きな木の下に歩み寄り矍鑠とした動作でカメラを木の天辺に向けてシャッターを切り始めた。特に特徴のある木でもないように思えたが、角度を変えながらシャッターを切る動作はカメラマンそのものだった。しばらく立ち止まってその様子を見ていた。
ウオーキングを再開しようとしたとき、太陽が山の稜線にかかる雲に姿を隠す寸前、最後の光を放とうとしていた。

posted by tontonton at 18:01 | TrackBack(0) | 高陽日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月04日

「立春の卵」は本当に立つのか

今日は立春。冬の陰気に閉ざされた万物が春の陽気が立ち始めるとき、と表現される。今日は3月中旬を思わせる暖かい陽気であった。
ところで、「立春の卵」をご存じだろうか。立春の日には卵が立つというお話。昭和初期に活躍した科学者の中谷宇吉郎さんの「中谷宇吉郎随筆集」のなかで「立春の卵」のことを書いているという。読んではいないのだが、昭和22年2月6日の新聞に上海をはじめニューヨーク、東京などで、立春の時刻に一斉に卵が立ったという記事が掲載されたのだという。
その後、これを実証しようといろいろ試みられたようだ。それがネット上にはたくさん掲載されている。自分でも実際にやってみたが立たせることはできなかった。
ネット上では、卵の表面にある最低3点の突起が、水平なところと接しているとした場合、卵の重心がその3点の突起の間に来るように調整してやれば、卵はいつでも立つのだという。卵は楕円形であり見るからに不安定で、立たないものと思い込んでいることが原因なのだろうか。それとも、「人間の眼には盲点がある」との教示なのだろうか。

卵の話のついでに、いま「たまごかけご飯」がブームだそうで、各地に専門店が登場している。岡山県美咲町では「たまごかけご飯」の専門店がオープン、1年間で7万食以上を売り上げ、観光客も増え、これで「町おこしを」と意気込んでいるそうだ。ご飯、たまご、味噌汁、つけものをセットにした定食が300円だそうだ。
我が家も卵は新鮮なものを買っている。兵庫県の「むかしのたまご本舗」から毎月2回送ってもらっている。ここの卵を食べると他の卵が食べられない。たまごかけご飯専用の醤油も販売している。
ホームページには、「これは、ほんの数十年前まで、おじいちゃん、おばあちゃ んが普通に食べていた『むかしのたまご』です。」とある。鮮度にこだわって直接販売をしている。

posted by tontonton at 20:57 | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月01日

「"危機後"の世界をどう築くか」-ダボス会議

1月下旬から「世界経済フォーラム」の年次総会が始まった。100年に一度といわれる"経済危機"を乗り越え、新たなシステムをどう創るか、ダボス会議が発するメッセージに世界の注目が集まっている。今年のテーマは、「"危機後"の世界をどう築くか」である。

昨日、この会議に出席している麻生総理は「私の処方せん−世界経済復活に向けて」と復興政策を中心に考え方を示した。
演説の主なポイントは以下のとおりである。
●保護主義と闘う。内需拡大による自律的な成長の達成が必要。世界第2位の日本経済が活力を取り戻すことが日本の責務。
●アジア域内の協力深化が世界経済の回復につながると確信。日本は総額1兆5000億以上の政府開発援助(ODA)支援を用意。
●インド洋での補給活動に加え、アフリカ・ソマリヤ沖の海賊対策に自衛官派遣。
●温暖化ガス削減の日本の中長期目標を6月までに発表。途上国は高い経済成長を維持して「低炭素社会」に移行可能。
●オバマ大統領ら世界の各界のリーダーと連携し、今年を世界経済復活の年に。

しかし、「内需拡大による自律的な成長の達成」や「日本は総額1兆5000億以上の政府開発援助(ODA)支援」、「温暖化ガス削減の日本の中長期目標を6月までに発表」、「アフリカ・ソマリヤ沖の海賊対策に自衛官派遣」など、外需依存からの脱却のシナリオも見えないままで、その他の内容でも国内でのコンセンサスも取れないままの無責任な発言としかとらえられない。
また、「オバマ大統領ら世界の各界のリーダーと連携し」や「世界第2位の日本経済が活力を取り戻す」など、世界の中での日本の位置が全く見えていないという他ない。

先日、NHKクローズアップ現代( 1月29日放送)に出演したダボス会議を主催する世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ会長は、国谷キャスターのインタビューの中でダボス会議が果たす役割について次のように語っていた。


『国家の枠組みを超える、国と民間の新しいネットワークが不可欠だ。さらに、地球規模の問題に直面する企業は、企業の社会的責任を一歩前に進めた、「グローバル・コーポレート・シチズンシップ」という新たな哲学を持つべきだ。目先の利益を追求してきた、株主重視の経済から、良い社会を作るためにどう貢献するかという方向へ、企業の価値観の大転換が求められているという。
また、今回の危機は本質的な変化を伴う危機で、いますべきは優秀な頭脳を結集して、これまでのやり方、行動、ルールをも変えること。
毎年5%の成長という陶酔感に浸って、危機のシグナルを見過ごしていた。こうした危機が再び起こらないように、長期的視点で築き上げたものを次の世代に引き継がないといけない。道徳感を変える必要があるかもしれない。彼らは成果ばかりを追いかけていたのではないか?経営者だけではない。株主も、全員がゲームの参加者だった。企業が、利益追求・株主重視から脱皮するよう求める。
グローバルな協力が不可欠。現実には政策は国家の仕組みが優先されるから、国境を越えたネットワークが必要になる。人と人の結びつきを深めることで、新しいアイデアが生まれる。
ダボス会議は、結びつきを作る組織なのです。世界の問題は、政府だけ、産業界だけでは解決できない。問題は、たとえば健康は経済発展と、環境は貿易と、というように、相互に関連している。しかし国際システムは細分化されたまま。21世紀には、これを結びつける組織が必要なのだ。
危機になるとどの国も自己中心になる。国益を守るために、グローバルな利益に反することもやる。国の代表は選挙で選ばれているから、世論のプレッシャーに左右される。私たちはこれを防ぐために、長期的な議論をうながす触媒の役割を果たす。』

グローバリゼーションはイデオロギーではなく事実であり、環境汚染は国境では止まらないことも誰もが知っている。しかし、世界の指導者たちが選挙で選ばれ、数年ごとに交代してゆくのもまた目の前の現実でもある。選挙で選ばれるためにはまず自国の利益がなによりも優先する。国境を越えて論議しあう場の国連やIMF、WTO、WHOなどの組織には各国に対する指揮権がないため、自国の利益を主張する国に対しての歯止めが効かず、それぞれが縦の結びつきで、横の連携は殆どないといってもいい。
この様な現実の中での、筋金入りの世界トップの現実主義者ばかり集まるダボス会議。クラウス・シュワブ会長の理念は分かるし理想だが、奇妙な取り合わせの出席者たちの本音を聞いてみたいものである。

posted by tontonton at 14:40 | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。